樹脂用タッピンファスナー
EVO PT®
EVO PT®は、かかり長さに関係なくほぼ一定のねじ込みトルクが得られる樹脂用スレッドフォーミングスクリューです。かかり長さごとのねじ込みトルクの検討を不要にし、締結条件や樹脂クリープ、温度による緩みへの影響などはEVO CALC®でシミュレーションでき、採用に必要なコストや試験期間を大幅に削減するソリューションです。
主な用途
- 締結に要するヒートサイクル試験やねじの仕様の検討期間を短縮したい場合に最適です。
- 様々な長さのねじを一種類に統一し、標準化したいとき。
- 高速回転でねじ込みを行いたい締結作業に。
- GF-40等の硬い樹脂への利用に。
- ねじ込み時のボスの発熱を抑え、その損傷を少なくしたいとき。
- 締結のロボット化(自動化)に。
製品の特長
締結に要する検討期間を40%削減します。
単に品質と機能に優れたタッピンねじの提供ではなく、お客様の締結に関する検討期間を一般的な8か月から4.75か月程度に短縮できる全く新しいソリューションのご提供です。
一種類で多数のかかり長さに対応
特殊な雌ねじ形成部によりねじ込み時の抵抗を減らし、一定の低いねじ込みトルクで雌ねじを形成します。この形状により雌ねじとのかかり長さに依存してトルクが上昇しにくく、締結時の狙いトルクの設定はボス長さに関係なく非常にシンプルに設定できます。
右図は、縦軸がトルク、横軸は回転で、青は従来のタッピンねじ、赤はEVO PT®のトルク-角度曲線です。EVO PT®はかかり長さが伸びてもねじ込みトルクが上昇していません。この図では、呼び径の二倍の長さまでねじ込む前にはトルクの上昇が抑えられています。
優れた締結性能
新開発のねじ部により、高引抜強度、高破断トルク、高軸力が得られます。先端部分は下穴にまっすぐ入るように設計され、ロボット利用の自動化にも適します。座繰りも既存品の約3分の1程度に短くでき、ボス深さの短縮を可能にします。ねじ込み時の摩擦が小さいため、高回転でねじ込め、熱の発生も抑え樹脂も痛めません。GF-40等硬い樹脂にも適し、再利用性も良好です。
専用シミュレーターEVO CALC®の利用
相手材情報を入力すると適正な下穴径やねじ込みトルク、破壊モードなどを計算します。また締結後の樹脂のクリープや温度変化に対する軸力の変化等もシミュレーションします。さらに実機で締結に利用する場合の締結負荷についてCAEで検討する有料サービスも展開します。
EVO PTの説明動画はこちらでご覧ください。(EJOT社作成)
EVO PTの特徴をイメージいただける動画です。ぜひご覧ください。