薄板用タッピンファスナー / 金属用タッピンファスナー
シンカSD®
シンカSD®は、薄鋼板への使用で高い対空転性能を持つ「シンカ」の特徴を受け継いだドリリングスクリューです。下穴が無い相手材にねじ込め、空転もしにくいです。ねじばかによる相手材の損傷や作業のやり直しをなくし、部材費や作業費用の低減に貢献します。
主な用途
- 0.3tから0.6tの下穴の無い相手材に対するセルフドリリング締結
- 薄板締結のねじの空転防止
製品の特長
セルフドリリング
先端とがり先の形状を持ちます。0.6t程度の薄鋼板(SPCCなど)を相手材とし、下穴なしの締結が可能です。
高い破断トルク
首下が四条ねじであり、薄鋼板とねじの螺旋が四点で接触します。ねじ込み後の相手材の形状もバーリング状となります。これらのことで高い破断トルクが得られ空転しにくくなります。得られ、これを保持できます。
短いねじ込み時間
ピッチが大きいため、相手材に穴が開いてから短い時間でねじ込みが完了します。
性能試験データ
グラフ1は、0.4tのSPCC鋼板にφ2.7の下穴をあけたもの(ブルー)と、下穴の無いもの(オレンジ)にシンカSD®をねじ込んだときの成績です。(シンカSD® は、 M4 十字穴付きトラス頭 三価クロメート処理品。被締結材は0.4tのSPCC、データはn=5の平均値)
ねじ込み時のトルク(DT)は当然上昇しますが、空転するトルク(ST)や、高いほど良いとされるねじ込み時と空転の時のトルクの比(ST/DT)は、正規の下穴を開けた鋼板に対するねじ込みと同等の成績が得られています。
シンカSD®を使用すれば、下穴がなくても十分な締結性能が得られることが示唆されています。
またグラフ2は、従来のセルフドリリングねじとの各トルクの比較です。(データはn=5の平均値)
空転するトルク(ST)が従来品よりも高く、ST/DTの比も十分に高い結果です。
シンカSD®を使用すれば、今まで空転が発生していたセルフドリリング締結でも、空転のリスクを大きく下げられることが示唆されています。
- グラフ1
- グラフ2
当ページ内の、空転に関する記述は、従来品の使用では空転するトルクで締結を行った場合でも、空転しない性能を有するという意味です。シンカSD®で規定されたもの以上のトルクで締結を試みた場合、空転する場合があることをご了承ください。締結性能は、相手材や被締結材の材質や表面処理条件により異なります。