CFRP用ファスナー
アルアーマ®ナット
アルミ合金を使用したナットで、その表面に特殊な硬質アルマイトをベースにしたアルアーマ®処理を施し、電気絶縁性を確保し、電食の発生を防止します。炭素繊維40%含有のCFRTPに成型し、JISの塩水交互浸漬法による評価を実施した場合、3,000時間の耐食性を維持します。
主な用途
- 電食のないボルト締結 (CFRP、CFRTP、マグネシウムなどに埋め込み使用)
- 軽量化を目的とした鉄製、真鍮製インサートナットの入れ替え
- 雌ねじをなくしタッピンボルトの相手部品として、総コスト減と緩み防止に
製品の特長
高い 電食リスク対策
アルミ合金を使用したナットです。主にAlMg系の素材を用います。その表面に特殊な硬質アルマイト皮膜などを施し、電気絶縁性を確保し、電食の発生を強力に防止します。炭素繊維40%含有のCFRTPに装着し、JISの塩水交互浸漬法による耐食性評価を実施した場合、3,000時間の耐食性を維持します。
軽い 軽量化へのシナジー
アルアーマ®ナットはアルミ合金製ですので、比重は鉄の3分の1です。CFRPによる素材の軽量化と同時に、ナットそのものの軽量化も図れます。電食対策等で使用がしづらかったCFRPがアルアーマ®ナットを用いることで使い易くなり、軽量化への大きなシナジー効果が期待できます。
強い 締結保持性能
引抜強度は、従来タイプのローレット型インサートナットをCFRTPに装着し引抜いたときの強度以上です。また、供回りに対する耐性とめねじの強度は、強度区分10.9のボルトをねじ込んだ際にボルトが破壊する強度です。炭素繊維が流れ込みやすい形状に秘密があります。
安い 総コスト削減
従来必要であった電食対策の費用が削減されます。このことでものづくりの総コストを下げ、CFRPの利用を促進し、製品の軽量化に貢献します。
二種類の基本形状
大きなロットを圧造加工で実施するV4と、小ロットでも初期コストを抑えた切削加工によるV6の二種をご用意しています。双方とも、炭素繊維が回り込みやすく、引抜強度を高く保つことと、耐食性の高い皮膜を生成しやすいという両方の機能を同時に満足する形状を持っています。(特許出願中)
電食の様子
- アルアーマ®ナット
- アルミ製ナット
PA-CF40にそれぞれのナットをインサートし、塩水交互浸漬試験を実施した結果です。
(浸漬10分、大気開放50分のサイクル)アルアーマ®ナットは3,000時間実施しても変化はありません。
炭素繊維の回り込み
- アルアーマ®ナット
- 市販形状品
アルアーマ®ナットは凹部に炭素繊維が回りこんでいる様子が確認できます。(矢印部分)
市販形状品の場合、これが十分ではありません。