2012/09/18 | 熱処理
熱処理①
熱処理①
ねじの熱処理は目的によりいくつかの種類の処理がされます。
その目的として、
(1)強さ(強度)が必要
(2)硬さ(表面硬さ: 耐摩耗性、硬く、軟らかく)が必要
(3)粘さ(靭性)が必要
(4)水素除去処理
ねじ類に行う主な熱処理
(1)焼入(硬さ、強さを得る為の熱処理)
(2)焼戻し(靭性、伸び、強度を得る為の熱処理)
(3)浸炭焼入(表面硬さを得る熱処理)
(4)光輝焼入(表面美化: 真空焼入)
(5)焼なまし[焼鈍](軟化: 加工しやすい状態にする熱処理)
(6)焼ならし[焼準](前加工により硬化したものを標準状態に)
(7)ベーキング(表面処理時の残留水素の除去)
特にねじの熱処理として代表的なものは
調質焼入 硬さ、強さを求め、焼入れと焼戻しを組み合わせた熱処理
焼入れにより硬くはなるが、靭性がないので製品として使用
できなく、焼戻しにより靭性をもたせます。
浸炭焼入 表面硬さを求め、浸炭焼入と焼戻しを組み合わせた熱処理
浸炭焼入はタッピンねじ、ドリルねじ等、ねじ使用時に相手材にめねじ
や下穴加工を行うので相手材に打勝つだけの表面硬さが必要な為に
行う。
タッピンねじ
熱処理とは、簡単に言えば 鉄を加熱(赤らめて)して、冷やすことです。
その加熱温度、時間、冷やす方法、雰囲気などでいろんな種類に分れ
ますし、その性質、性格も変わってきます。