ねじ職人コラム

Screw Craftsman Column

ねじの強度

2025/09/25 | ねじの強度
最高強度18.9ボルト 開発成功!!

おそらく最高といえる強度を持つボルトの開発にヤマシナ技術陣が成功しました。

写真は外径10mm、長さ85mmのボルトです。

引っ張って破壊させ強度測定する試験で、破壊強度は2,013Mpa、0.2%耐力点は1,983Mpa、伸び率は8.4%の成績です。ボルトいう強度区分の「18.9」を余裕で超えています。

もともとは宇宙関連産業のお客様から「16.9」強度区分の高強度ボルトがあれば・・というニーズから開発トライを進めました。それを大きく超えることができました。

通常の方法とは異なるボルト製造法を用いていますので、お値段はそれなりになりますが、こんな高強度ボルトは他になく、どうしても必要とされるお客様には、価値あるものと考えています。

 

2013/08/21 | ねじ締結
タッピンねじ⑦

タッピンねじ⑦
タッピンねじの使用時のトラブルと解決法
その3
前回のタッピンねじ⑥で、トラブルに対する解決法について詳細を説明致します。
適正締付トルクの設定
下図のような貫通の下穴にタッピンねじをねじ込んで、頭部破断が生じた場合、   
         
締め付け
                矢印
              20130723140838668[1]
締付工具の発生トルク設定に問題がある場合が有ります。
締結と同じ又は近い条件で、トルクアナライザー等を用いてトルク曲線を描くと
その設定が容易に出来ます。

トルク
設定の要点は
ⅰ)ST/DTが2.5倍以上有る事
   この数字が大きい程、安全な締付作業が出来る。
   2.5より小さければ使用ねじの選定、下穴径・形状を変える。
ⅱ)ⅰ)の条件を満足するならば、STの60%を目途で設定する
   弾性限、機器、相手材(摩擦係数、下穴)のバラツキ等を考慮して
ⅲ)但し、タッピンね自身が持つ強度(保証締付トルク・下表)を超えない範囲
保証トルク
 
  

2013/07/23 | ねじ締結
タッピンねじ⑥

タッピンねじ⑥
 
タッピンねじの使用時のトラブルと解決法
その2

 タッピンねじやボルト、小ねじを締付けた途端に座面近くで
 ねじが折れる。
 
ml;l
 ⅰ)ドライバーの発生トルクが高い
 ⅱ)使用ねじの選定
 ⅲ)ねじ自身に欠陥が有る
   イ)ねじ製造時の材料自身に欠陥がある
   ロ)ねじ加工時の欠陥
   ハ)ねじ設計時の欠陥
   ニ)強度不足(熱処理、材料の使用・選定、寸法に欠陥)
  が考えられます。

 NHKドラマ「七つの会議」土曜日午後9時~放送(2013年7月13日から)
 ”ねじの強度不足”について取り上げられ、その強度不足の行く末に興味
 が持たれます。
 (前回までの荒筋の強度不足の内容は、あるネジメーカから仕入れたネジで
 椅子の背もたれネジが破損するクレームが生じ、同じネジメーカから仕入れた
 他のネジで列車や航空機に波及か??、リコール隠しか??)
 
 是非見てください。 

2013/06/29 | ねじ締結
タッピンねじ⑤

タッピンねじ⑤ 
タッピンねじ使用時のトラブルと解決法
その1 
  タッピンねじがねじ込む途中から入って行かない
     ( ねじ浮きが生じる )
  考えられる原因
     ⅰ) 相手材の下穴が小さい
     ⅱ) 相手材と焼き付きが生じた
     ⅲ) タッピンねじの焼入れ硬さが低い
     ⅳ)相手材の下穴、タッピンねじの外径バラツキ
      ⅴ) ドライバーの発生トルクが低い

 
   解決方法 
    ⅰ)-1 
        ねじに合った適正下穴を選定する
        選定方法は相手材に0.1mm程度の間隔に下穴を明け
        ねじ込みトルク(DT)を測定する

       -2
         タッピンねじの標準下穴径表(下表)を利用する 
       1種
        2種
        3種
      -3
         ねじ込み性の良いタッピンねじを使用する
            タッピンねじ③④で説明の「エバタイト」、「タップタイト」を使用
    ⅱ)-1 
         油性、離型剤、トルク安定剤等を塗布する 
      -2
         ねじの硬度を上げる
    ⅲ)、ⅳ)
         相手材の下穴、タッピンねじの品質管理が重要
    ⅴ)
         タッピンねじ②で説明した”ねじ込みトルク線図”を作成し、適正締付トルクを検討する
解決法を検討する場合、解決法により他の弊害が生じる場合もありますので、ご注意願います。

2013/03/28 | ねじ締結
タッピンねじ②

タッピンねじ②
タッピンねじを相手材に締め付ける際に、
START
             ねじ込み開始図
            矢印
             締付け図  
締付図
 
ねじ込み開始図の状態から相手材にタップを立てながら、締付け図の状態になり締結されます。
その過程において、開始時にタップを立てるのに大きな力(トルク)が必要になります。
その力(トルク)が下図”ねじ込みトルク線図”に示す、ねじ込みトルク(Driving Torque)の部分です。
ねじ込み線図
                 
ねじ込みトルク線図
更にねじ込みが進み、相手材にタップ立てが完了し、ねじも貫通すると力(トルク)が軽くなります。
更にねじ込むと相手材にねじの頭部が接し、締付けが始まり、急に大きな力(トルク)が必要になります。
更に大きなばか力で締めると相手材のメネジ、オネジが破断します。
その時の最大力(トルク)を締付破断トルク(Stripping Torque)と言います。

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