ねじ職人コラム

Screw Craftsman Column

その他

2026/09/03 | その他
金属製宇宙生物?の正体 岐阜豊河工場のすご技!!

ヤマシナは岐阜県下呂市に岐阜豊河工場を持っています。

岐阜豊河工場では、ねじの生産ではなく、金属部品の二次加工を行っています。鍛造などの加工を行った仕掛品に、切削や穴開けの追加工を行い、形を整え付加価値を高めています。ゴルフや陸上選手の履くスパイクのピンや、リレーなどの特殊な電極部品の加工を行っています。

で、次のこの写真ですが、なんだかお判りでしょうか?なんやら気持ちの悪い新生物のように見えますが、XM7という結構硬いステンレスを切削した際の削りカスです。この加工、結構むつかしく、普通は削りカスが伸びて絡まり、加工工程や作業に支障きたすことが多いのですが、削る刃物やその向きの非常に細かな調整を行い、このように均一なばねのような削りカスしか出ない加工を実施しています。

右側の写真は、削り前と後の写真です。左の径数ミリの小さな部品の薄いつば部分を精密に削り、くずが真ん中、その削った後が右の部品になります。

これは日本の誇る職人芸の一つと自負しています。

ヤマシナの岐阜特殊部隊、実はムチャクチャすごい!! この技術をさらに高め、難加工材などにもチャレンジし、宇宙領域などの市場に貢献したいと思っています。

今後もどうぞよろしくお願いします。

 

2023/11/15 | その他
ハイテン用溶接ボルト「ノンヒートスタッド」

ハイテン材(高張力鋼板)用溶接ボルトの紹介です。一般的に溶接ボルトは鉄製で、熱処理を施して強度区分を8.8(引張強度約800Mpa)程度まで上げた後、溶接利用します。この熱処理過程でボルト内の炭素量が増加します。炭素量の増加は溶接性を悪くします。せっかくボルトの強度を上げても溶接性が悪ければ、溶接部分からボルトが剥離したりします。したがって、溶接ボルトは強度区分を少し下げてボルトへの炭素含有を抑え、溶接性を高めて利用します。

ノンヒートスタッドは、鉄製ですが、熱処理をしなくても強度区分8.8程度の高強度材を利用しています。つまり、熱処理によるボルトの炭素量の増加はなく、溶接性が非常に良く、強い溶接強度が得られる溶接ボルトです。また、低い電流量で高い溶接性が得られます。

熱処理不要、低電流での溶接など、環境への負荷も抑えられます。また、8.8程度の高強度なボルトのため、軽量化を目的として利用が進んでいるハイテン材に利用することで、非常に強い締結構造が実現します。

環境負荷を抑えて、高強度化による軽量化も実現するキーアイテムになることが望まれています。

 

 

 

2012/09/10 | 材料
ねじ用材料⑩

ねじ用材料⑩
非鉄金属
アルミニウム
アルミニウムの最も大きな特徴は軽いこと(鉄の約1/3)で、軽量化時代
の主役的な材料と言えます。
その他に錆びにくい、電導性、熱伝導性に優れていることが上げられます。

アルミ成分
純アルミニウムでは強度は低いが、圧延や引抜き加工、合金化や熱処理
(時効処理:表の※印は熱処理が可能) によって鉄に匹敵する強度が得
られます。

耐食性の向上や装飾性の観点から表面処理として陽極酸化処理(アルマイト
)が施されます。

陽極酸化(アルマイト)

2012/08/27 | 材料
ねじ用材料⑨

ねじ用材料⑨
非鉄金属
非鉄金属で主としてねじに使われているのが、銅合金の黄銅(真鍮)、銅、
アルミニウムなどです。

  黄銅(真鍮)  
黄銅は銅と亜鉛の合金で真鍮とも呼ばれ、一般的にねじ用材料に使われて
いるのは銅(CU)が63~67%、残りが亜鉛(Zn)で、合金番号が”C2700“のもの
が最も多く使用されています。
 合金番号の一桁目は、銅及び銅合金を表すC(Copper)です。
(一部にC2600が使用される場合があります。)

銅合金
   銅
銅は酸素を0.02~0.05%を含み、99.9%以上の純銅で番号C1100の
タフピッチ(Tough-Pitch)銅がねじ類に最も多く使われます。
一部には、高級な材料として銅が99.95%以上の無酸素銅(C1020)が使わ
れます。
無酸素銅は抵抗や歪が少なく、特殊な用途に使用されますが、一般の用途に
対してはタフピッチ銅が多く使用されます。

2012/08/06 | 材料
ねじ用材料⑧

ねじ用材料⑧
ステンレス鋼 
フェライト系ステンレス鋼
フェライト系ステンレス鋼でねじ用材料として一般的に多く使用されているのが
クロームが18%含まれていて、”18CR”で呼ばれていた”SUS430”です。

SUS430
”SUS430”の特徴として
ⅰ)焼入れによって硬化しない
ⅱ)磁石につく
ⅲ)ヘッダー、転造の冷間加工性は比較的良い
ⅳ)耐食性はSUS410より優れている

オーステナイト系ステンレス鋼
オーステナイト系ステンレス鋼はクローム(CR)が18%、ニッケル(Ni)が8%含んだも
のを指し、18-8ステンレスと呼ばれていました。
ニッケルが含まれたことにより、格段に耐食性は増すが、高クロームやニッケルが
含まれることから冷間加工性に難が生じてきます。

ねじ用材料として”SUS304”、”SUS305J1”などが使われていましたが、
冷間加工性を良くする開発から、Cu(銅)を添加し成分調整した”SUSXM-7”
がねじ用材料の主流となり、現在最も多く使われています。

それでも、加工形状、加工度により、時には難加工材として立ちはだかり、加工油、
工具の吟味、熱を加えた温間加工などが必要なときが有ります。

”SUSXM-7”の特徴
ⅰ)焼入れにより硬化しないが、冷間加工により硬化させる
ⅱ)磁石につかない(加工度により若干磁性)
ⅲ)ヘッダー、転造の冷間加工性は多少難加工
ⅳ)耐食性は良好

SUSXM-7

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