ねじ職人コラム

Screw Craftsman Column

材料

2012/07/23 | 材料
ねじ用材料⑦

ねじ用材料⑦ 
ステンレス鋼
ステンレス鋼(Stainless Steel)は Stainless:錆びない、汚れの無いと訳されますが、
錆びないことは無く、錆びにくい鋼といえるでしょう。

ステンレス鋼にはマルテンサイト系フェライト系オーステナイト系の3種類
に分けられます。ねじ用材料としてはその3種類共が使用されますが、特にオーステ
ナイト系では耐食性は良いが、クローム(CR)やニッケル(Ni)の含有量、割合により、
ヘッダー、転造(冷間加工)時の工具寿命の低下、形状による加工品の割れなどによ
り炭素鋼、合金鋼と比べれば更に難加工材と言えます。

ステンレスとは
ステンレス鋼とは錆びにくい鋼と言いましたが、
この錆びにくくする元素は合金鋼のところのでも記載しましたが、耐食性を
向上させる”Cr:クローム ”の働きによるものです。

 鋼に Cr が 12%以上含むものをステンレス鋼 と呼んでいます。
                            (耐食性 : 錆にくさ)
マルテンサイト系ステンレス鋼

マルテンサイト系ステンレス鋼はねじ用材料として多く使用されています。
クロームが13%含まれていて、”13CR”で呼ばれていました”SUS410”です。
クロームが13%でステンレス鋼の中では含有率が低いことから、耐食性はやや
劣ります。

SUS410
”SUS410”の特徴としては
ⅰ)焼入れにより硬化させることが出来る
ⅱ)磁石につく
ⅲ)ヘッダー、転造の冷間加工が容易
ⅳ)耐食性にやや劣る

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