ねじ職人コラム

Screw Craftsman Column

材料

2012/07/04 | 材料
ねじ用材料⑥

ねじ用材料⑥
合金鋼
鋼に、より高い強さ、硬さ、耐磨耗性、耐食性、耐摩耗性を得るために、
Ni(ニッケル), Cr(クローム), Mn(マンガン), Si(シリコン), Mo(モリブデン),
W(タングステン), Co(コバルト), B(ボロン), V(バナジュウム)
などの合金元素を
1種類もしくは数種類加えたものが合金鋼です。

加える元素の働きは
元素働き
焼入性
合金鋼を使用する利点の多くは焼入性の向上が上げられます。
上表の元素の働きに有りますように、焼入性を向上させる元素が数点あります。
焼の入れ方として、焼入れの硬さ、焼入れの深さが重要で
焼入れの硬さを支配しているのが C量(C%)
焼入れの深さに影響するのが
C,B、Mn、Mo、Cr の順に影響が弱くなります。

ねじ用材料として多く使用されている合金鋼には”クローム・モリブデン鋼”があります。
クローム・モリブデン鋼 (JISG4105)
クロモリ鋼
クローム・モリブデン鋼の中でも、種類”SCM435“がねじの強度区分10.9にて
多用されています。

  注) 強度区分とは ⇒ https://www.kk-yamashina.co.jp/column/category/%E3%81%AD%E3%81%98%E3%81%AE%E5%BC%B7%E5%BA%A6/
その他に焼入性を向上させるねじ用材料として多用されているものに ”ボロン(B)鋼”
が有ります。
極微量のボロンを添加することにより焼入性が向上し、ボロン鋼は高価な元素の使用を
削減することが出来ます。
  (※ボロン(B)の添加量は0.003%以下で焼入性が良くなり、実際にJIS規格では
    0.0008%以上とされています。)

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