ねじ職人コラム

Screw Craftsman Column

材料

2012/08/06 | 材料
ねじ用材料⑧

ねじ用材料⑧
ステンレス鋼 
フェライト系ステンレス鋼
フェライト系ステンレス鋼でねじ用材料として一般的に多く使用されているのが
クロームが18%含まれていて、”18CR”で呼ばれていた”SUS430”です。

SUS430
”SUS430”の特徴として
ⅰ)焼入れによって硬化しない
ⅱ)磁石につく
ⅲ)ヘッダー、転造の冷間加工性は比較的良い
ⅳ)耐食性はSUS410より優れている

オーステナイト系ステンレス鋼
オーステナイト系ステンレス鋼はクローム(CR)が18%、ニッケル(Ni)が8%含んだも
のを指し、18-8ステンレスと呼ばれていました。
ニッケルが含まれたことにより、格段に耐食性は増すが、高クロームやニッケルが
含まれることから冷間加工性に難が生じてきます。

ねじ用材料として”SUS304”、”SUS305J1”などが使われていましたが、
冷間加工性を良くする開発から、Cu(銅)を添加し成分調整した”SUSXM-7”
がねじ用材料の主流となり、現在最も多く使われています。

それでも、加工形状、加工度により、時には難加工材として立ちはだかり、加工油、
工具の吟味、熱を加えた温間加工などが必要なときが有ります。

”SUSXM-7”の特徴
ⅰ)焼入れにより硬化しないが、冷間加工により硬化させる
ⅱ)磁石につかない(加工度により若干磁性)
ⅲ)ヘッダー、転造の冷間加工性は多少難加工
ⅳ)耐食性は良好

SUSXM-7

ページトップヘ