ねじ職人コラム

Screw Craftsman Column

金属用タッピンファスナー

2016/10/08 | 金属用タッピンファスナー
TAPTITE2000

TAPTITE2000
TAPTITE2000Rファスナーは、軸部断面のTRILOBULAR?形状とRadius Profile?のねじ山 デザインによって、ねじ山成形機能を持ちながらも真円断面の軸部を持つマシンスクリュー に劣らない効果的なトルクと軸力の関係が得られます。
        軸部断面(おむすび形)
       s-Taptite2.jpg 
TRILOBULAR?(トライロビュラー)形状は、図で見られるように「軸部の断面が3つの頂上部と谷部が交互に変わっていく多角形」と定義づけられます。
ねじ山の転造・成形過程で、相手材の材料を効果的に塑性変形させるために、TRILOBULAR?形状の3つの頂上部が、相手材に「負荷の集中」を発生させます。この負荷の集中が、TAPTITE 2000Rファスナーの基本的な機能です。
           ねじ山形状  
       Tapti.jpg

標準ねじの山角は60?ですが、TAPTITE 2000R ファスナーはフランク面がやや膨らんだユニークなRADIUSPROFILE?(ラディアスプロフィール)のねじ山形状となっています。
RADIUS PROFILE?形状のねじ山は、破壊トルク性能を維持しながらねじ込みトルクを下げるデザインで、以前のTAPTITER製品と比較した場合、ねじ山のピッチ径は同じですが、そのねじ山の高さは低くなっています。
その低くなったねじ山の高さは、めねじを成形するために体積移動しなければならない材料が減少することを示しています。これにより以前のTAPTITER製品よりもねじ込みトルクを下げることが可能となりました。

       塑性変形によるメネジ成形         (Thread Rolling Fasteners)
        TT2000

TRILOBULAR?形状は、スチールと他の延性のある金属の弾性特性を巧みに利用しています。一般的にスチールに弾性があるとは思われませんが、実体は極めて弾性があり、ゴムバンドよりはるかにスチールの方が反発力があります。
TAPTITE 2000R ファスナーがスチールや他の延性のある金属にめねじを転造した後、相手材の塑性変形された材料はTRILOBULAR?形状の谷部へ弾み返し、スクリューをその位置に固定しようとします。これは、弾性のある材料が元の形状に戻ろうとする特有の復元力によるものです。相手材の材料はこの谷部へ流れ込みますので、ねじを外そうとする場合逆回転の力が必要となり、この抵抗は振動に対する緩み止め、いわゆる戻しトルクとして認識されています。
      TAPTITE 2000トルク性能 
  s-torq.jpg
      TAPTITE2000 のメリット
     ? 高い組み付け性
     ? 抜きん出た耐振動性
     ? 優れた同軸性能
     ? 低い始動時推力
     ? 高いねじ込み対破壊トルク比率
     ? 高い戻りトルク
     ? 優れたトルク-軸力特性
     ? 作業性の良さ 

      締結トータルコストの削減

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Taptite2000 はスイスのCONTI Fasteners AG のライセンスです。

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