ねじ職人コラム

Screw Craftsman Column

表面処理

2012/01/05 | 表面処理
表面処理③

表面処理③ 
 亜鉛めっき 
亜鉛めっきは鉄素地の防錆処理として多く使用されるのは安価で防錆力に
優れていることによります。亜鉛めっき単体では錆やすいので、亜鉛めっき
後にクロメート処理(化成皮膜処理)を施し、このクロメート皮膜により更に
耐食性(防錆力)が増し、装飾としての外観美も備わります。

 亜鉛めっきの構造
              亜鉛構造
 亜鉛
亜鉛めっきの膜厚により
  2μ以上は 等級が 1級
  5μ以上は       2級
  8μ以上は       3級
 13μ以上は       4級 に分けられます。

当然の事ですが、めっきの膜厚が厚い程耐食性はが高く、ねじでは一般的に
2級(5μ以上)~3級(8μ以上)が使用され、耐食性が求められる自動車部品
では3級の膜厚が使用されます。

 クロメート皮膜
効果には、耐食性の向上、外観を美しく、汚れをつきにくくする目的が有ります。
クロメート皮膜には”3価クロム”と”6価クロム”がありますが、6価クロムは環境
負荷物質に指定され、最近では殆ど3価クロムが使用されています。
3価クロムの皮膜厚は0.1~0.15μ程度です。

6価クロムと3価クロムを比較すると、3価クロムはキズが生じた場合の自己修復
機能(自分でそのキズを塞ごうとする働き)が弱い傾向にあります。

  環境負荷物質 ”6価クロム”の有害性は
   発癌性(肺癌、皮膚癌等)
   長期皮膚接触(吹き出物、水ぶくれ等)
   経口摂取(肝臓不全、血液不順)
   接触アレルギー
   

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